【動画付き】初心者でも簡単、ハーバリウムの作り方 作品例で見る作り方のコツ

オイルに浮かんだお花が美しく、おしゃれなインテリア雑貨として人気のハーバリウム。
お手入れの必要がないので気軽に飾ることができ、仕事で忙しくて家を空けがちな方や、お花に詳しくない方へ生花の代わりにプレゼントいただくこともおすすめです。
そんなハーバリウムは、実は必要な材料が少なく、初心者さんも気軽に始めやすいフラワーアレンジメント。自分で作って楽しむ人も続々と増えています。
ハーバリウムについて、作り方やコツを詳しくご紹介いたします!

目次
ギフトやインテリアに人気 ハーバリウムとは
必要な材料を揃えよう
用途で使い分ける、ハーバリウムオイルの種類と違い
初心者さんでも簡単!基本的なハーバリウムの作り方
色々なハーバリウムにも挑戦してみよう
まずは作りたいものを決めて、必要なものを揃えるとこから始めよう

ギフトやインテリアに人気 ハーバリウムとは


ハーバリウムは植物標本という意味。かつては研究用に植物サンプルを長期保管するために作られ、押し花やドライフラワーなども含めた全般的なものを指しましたが、現在は「花をオイルに浸した瓶詰め」のインテリアフラワー作品がそう呼ばれています。

ガラス瓶にプリザ―ブドフラワーやドライフラワーなどを入れ、専用のオイルに浸して作ります。
お花本来の瑞々しさを長期間保つことができ、しかも面倒な世話や手入れは一切不要。1年以上綺麗な状態を楽しむことができます。

必要な材料を揃えよう


ハーバリウムを作るのに、必要になる材料は、主に以下のようなものになります。
■基本の材料

  • ハーバリウムオイル
  • ガラス瓶
  • お花(プリザーブドフラワー、または、ドライフラワー)
  • ピンセット
  • ハサミ

■あると便利なもの

  • 新聞紙など机をカバーするもの
  • キッチンペーパー
  • ウエットティッシュ(アルコール成分配合)

ハーバリウムに適した花材


「プリザーブドフラワー」「ドライフラワー」といった、水分が完全に抜けきっている花材を推奨しています。
また、その中でも、使いたい瓶の口部分から入れられるサイズの物を用意しましょう。(サイズが大きくても、花びらを窄ませながら入れたり、小さくカットして入れる方法もあります)
ハーバリウムにおすすめの花材はこちら!

※ご注意:花材(プリザーブドフラワー・ドライフラワー・造花)はハーバリウム専用に作られたものではないので、中には色落ちするものもあります。本番を作る前に、試し漬け(花びらなど一部切り取って少量のオイルに浸し、色落ちが起こらないか少し様子を見る)していただくことをおすすめします。

花以外にも、ハーバリウムによく使われる素材


ハーバリウムでよく使われる素材には以下のようなものがあります。

  • 木の実
  • ドライフルーツ ※花材として売られているもの
  • 造花 ※針金が入っていないもの
  • 流木
  • 砂(カラーサンド)
  • 貝殻
  • ビー玉
  • ビーズ
  • リボン ※針金が入っていないもの
  • イラストが描かれたフィルム ※油性塗料のものはNG

※生花はNG!~ハーバリウムに入れられないもの~

  • 生花(水分を含んだもの)
  • 金属
  • ゴム
  • 油性塗料が付着しているもの

残念ながら生花では作ることはできません。水分が残っていると腐蝕やカビ発生の原因となり、劣化が早まってしまいます。
もしご自宅で育てたお花や思い出の花束をハーバリウムにしたいときは、まずはドライフラワーにしましょう。ドライフラワー制作専用の乾燥剤(シリカゲル)を使えば、生花のときとほとんど変わらない色合いでドライにすることができます。
シリカゲルを使ったドライフラワーの作り方はこちら!

金属・ゴム素材など、オイルに浸し続けると酸化や臭いが発生する可能性があるものもあまり推奨していません。
例えば、造花なら針金が入っている茎部分を省いて、布やプラスチックでできた花や葉をご利用ください。

油性塗料を使用したものもNGです。ハーバリウムオイルの油成分と塗料の油分が融和してしまい、瓶内で色落ちが起こる可能性があります。フィルムにイラストを描いて入れたい場合は、油性ペンではなく水性ペンを使用しましょう。他にも、ハーバリウム専用フィルムとして売られているものは、メーカー側でオイルに入れても色が落ちないことを実験済なので安心です。
ハーバリウム用フィルムの販売ページはこちら!

ハーバリウムオイル


「ミネラルオイル」「シリコンオイル」の2種類があります。
※2種類の違い、ハーバリウムオイル以外のリキッドを使用する作品については後述します。
ハーバリウムオイル販売ページはこちら!

ガラス瓶、容器


密閉できる蓋があるタイプの容器を用意しましょう。
「ガラス瓶」を使うのが最もスタンダードです。光をとてもよく通してくれる材質なので、取り込んだ光によって中のお花がより一層キラキラと輝いて見えます。
また、硝子はオイルと限りなく近い屈折率を持つので、瓶とオイルの境目が見えなくなり、より透明感を感じるハーバリウムが作れます。

容器の形によっても、作品の見栄えが変わってとても面白いです。
PET素材であれば形状の自由度があるので、より面白い形の容器も手に入ります。
様々な形のガラス瓶と特徴的なpet瓶について、こちらの記事も参照してください。
瓶の材質と形状についての記事はこちら!

ハーバリウム容器の販売ページはこちら!

ピンセット


細長いガラス瓶を使うことが多い「ハーバリウムの制作」には、25cm以上のロングピンセットが作業しやすくおすすめです。
ピンセットは、2種類の先端タイプがあります。

  • ストレート(まっすぐタイプ)
  • カーブ(先曲がりタイプ)

両方を持っておくと、お花の状態や配置したい位置によって使い分けができ、より作業しやすくなります。

以下は、よく使用されるサイズの瓶と27cmロングピンセットの比較画像。ロングピンセットなら200mlタイプの長めの瓶(左)にも対応します。

ハーバリウム用ピンセットの販売ページはこちら!

その他あると便利なもの

はさみ
花材を丁度いい大きさにカットするために使います。一般的な事務用はさみでも代用できます。
(太めの茎や、造花など硬いものをカットしたい場合は、クラフト専用ハサミがあると便利です。)
新聞紙、キッチンペーパー
新聞紙などの机をカバーするものを予め卓上に敷いておくと、万が一オイルをこぼした時も片付けやすくなります。
オイルが付着した作業途中のピンセットなどは、キッチンペーパーの上に置いておけば油分が他のものに付きにくくなり安心です。
ウエットティッシュ(アルコール成分配合)
作る前の瓶洗浄に使うほか、オイルがこぼれた時などのふき取りに便利です。

用途で使い分ける、ハーバリウムオイルの種類と違い

ミネラルオイルとシリコンオイルがある

【ミネラルオイル・シリコンオイルの簡易比較表】
ミネラルオイル シリコンオイル
価格 比較的安い ミネラルオイルよりは高め
内容 流動パラフィン100% シリコンオイル100%
引火点 262度以上 300度以上
流動点(濁り始める温度) マイナス10度以下 マイナス50度以下
粘度 350mm2/s~ 350mm2/s
比重(数値が低い=物質が沈みやすい) 0.866g/cm3 0.97g/cm3
色落ち どちらかといえばしやすい どちらかといえばしにくい
屈折率(高い=花材が明るく見える) 1.48(屈折率高い) 1.40(ごく若干低い)
光沢性(高い=透明感を感じる) どちらかといえば低い どちらかといえば高い

先に述べたように、ハーバリウムオイルには2種類あり、それぞれ特性があります。
それぞれのメリット・デメリットを見ていきましょう。

ミネラルオイル

メリット:価格がお手頃で初心者の方でも手が出しやすいかもしれません。シリコンオイルより比較的花材が浮きにくい点も、初めて作るハーバリウムにはおすすめです。
デメリット:マイナス10度で濁り始めるので寒冷地には不向きです。寒さで濁ってしまった場合は、常温で暫く放置すると元に戻ります。

シリコンオイル

メリット:全く色落ちしないというわけではありませんが、比較的お花の色落ちが緩やかと言われています。
デメリット:ツルツルしててこぼした時にふき取りにくいです。ミネラルオイルより若干素材が浮きやすいので、ハーバリウムをいくつか作った後にチャレンジしたいオイルです。
ハーバリウムオイル2種類の詳しい違いについてはこちら!

ハーバリウムオイルは、ベビーオイル・洗濯のりでも代用できる?

「安く済ませたい!」というお声から、「ベビーオイル」や「洗濯のり」で作るハーバリウムがネット上でみられますが、当社としてはおすすめしておりません。
・ベビーオイルがおすすめできない理由
さらっとお肌に浸透させることが目的のベビーオイルは、粘度が低く設定されており、お花が浮きやすいオイルです。
また、保湿・美白成分などが添加されてる場合、お花の褪色や色抜けを促進する場合があります。

・洗濯のりがおすすめできない理由
洗濯成分の中にはお花の色を落としてしまう成分が包有されていることがあります
また、透明度があまりよくありません。折角のお花が少し薄雲って見えることがあります。また、透明度をよくするために精製水で薄めるという話も聞きますが、
プリザーブドフラワーの着色剤は主に水性塗料であり、水分と混ざったときに色落ちが起こりやすいです。
ドライフラワーも水分が入ることでふやけて見栄えが悪くなり、腐蝕の原因にもなりえます。
また、薄めてしまうとその分粘度が低くなり、お花が浮きやすくなります。

結局、「長期間きれいな状態のものを楽しみたい」というハーバリウム本来の目的のためには、正規の「ハーバリウムオイル」を使用することがマストです。

初心者さんでも簡単!基本的なハーバリウムの作り方


必要な材料がわかったところで、具体的な作り方を見ていきましょう。

1.事前準備、瓶やボトルを煮沸消毒・乾燥


使用するガラス瓶は、カビ予防のため、煮沸消毒、または、ピンセットを使用してボトルの中をアルコール成分配合のウェットティッシュで拭き上げてください。
綺麗にした後は、水分やアルコールが残らないよう、念入りに乾燥させましょう。

机の上に新聞紙などを敷いておきましょう。作業中にオイルをこぼしても片付けがラクになります。
ピンセットを置いておく場所も作っておくといいでしょう。作業中は先端がオイルに濡れたピンセットを手に持ったり置いたりを複数回行います。ピンセットを立てかけておける容器があると便利です。

2.花材の配置を考えて、瓶にお花を入れていく


卓上にガラス瓶を横倒しに置いて、その横に、花材をどう入れるか先にイメージして並べておきましょう。
実際に花材を入れ始めた時に、迷わずにイメージ通りにお花を配置していくことができます。
(花材を瓶に入れた後に配置を変えるのは難しいので、考えなしに適当に詰め始めてしまうとバランスが悪くなりがちです)


実際に瓶にお花を入れていきましょう。
ピンセットを使って順序良く下から順に花を入れていきます。
このとき、詰めすぎないよう気を付けてください。お花をぎゅうぎゅうに詰め込みすぎた作品は、光があまり通らず、ハーバリウムの透明感があまり感じられなくなります。
逆にお花が少なすぎると、オイルを入れた後にお花が上に浮いてきてしまいバランスが悪くなります。
光が通るように「ふんわり、軽く」入れるのがポイントです。

以下画像↓は上から順に、詰めすぎの瓶・少なすぎの瓶・ちょうどいい瓶です。

詰めすぎ=お花がぎゅっと詰まってしまっています。1つ1つの花びらがふんわり開くような空間がもっと必要です。
少なすぎ=横から見るとだいぶ空間が空いています。オイルを入れると、お花は上に上がってこようとするので、下側に空間が沢山出来てしまいます。
丁度いい=適度に空間がありつつも、まんべんなくお花が入っています。このくらいの量が入っていれば、お花同士が絡み合ってくれて、オイルを入れた後もお花の位置が保たれやすくなります。
それぞれオイルを入れた後だと、以下画像↓のように差が出ます。お花の量は特に大事なポイントです。

3.オイルを注ぐ


ガラス瓶を斜めに傾けて、オイルが瓶の側面を伝っていくようにゆっくりと入れていきます。
※お花の真上からドバっとオイルを注いでしまうと、折角ふんわりと入れたお花が潰れてしまい、お花の配置も崩れてしまう恐れがあります。ゆっくり丁寧に入れていきましょう。


まず半分まで入れたところで、花材のバランスを一旦チェックしてみましょう。
(オイルを満タンまで入れた後だと、お花の修正が難しくなります。)
問題なさそうであれば続きを注いでいきます。


オイルは、瓶口より少しだけ下までの位置まで注ぎます。
※オイルは、暑さによって極若干ですが膨張をする素材です。少しだけ瓶内に空間を残しておくとより安全です。

オイルを満たしてもすぐには蓋をせず、そのまま少し時間を置きましょう(大体5~15分程度)。
その間に、花材に含まれていた空気(気泡)がどんどん抜けていきます。
お花からほとんど気泡が出てこなくなったら、蓋をしっかりと閉じましょう
すぐに蓋をしてしまうと、花材がオイルを吸収することによってボトルが真空状態になりキャップが開栓しにくくなることがあります

作る際の注意点・コツのおさらい

  • 作る前に、どんな作品にするかイメージする。瓶の隣でお花の配置をしてみる。
  • お花が浮かないように瓶の上部まで花材を詰める。※詰めすぎない
  • オイルを注ぐ際、瓶を傾けて少しずつそっと入れる。ドバっと入れてしまうと、オイルの圧力でお花が潰れてしまう。
  • オイルを入れ終わっても、気泡がある程度消えるまで蓋をしない。空気が抜けたのを確認したら、しっかりと密栓する。

以下の記事でも作り方をご紹介しています。
詳しい作り方の記事はこちら!

色々なハーバリウムにも挑戦してみよう

ギフトにも最適なハーバリウムボールペンや印鑑


ハーバリウム作成専用の「ボールペン」「印鑑」をご用意いただき、中にハーバリウムを作ります。
ハーバリウムを作れるスペースが小さいので、小さめのお花を用意するのがポイントです。
ステーショナリーとして実用的に使うことができ、手元でキラキラとハーバリウムが揺らめきます。
学生さんやオフィスワーカーの方にもとても人気が高いアイテムです。
ハーバリウムボールペンの作り方はこちら!

ペンや印鑑作成におすすめの小さめ花材(ミニマム花材)については、こちらの記事を参照してください。
ペン&印鑑作成におすすめの小さめ花材のご紹介はこちら!

ハーバリウムボールペンの材料はこちら!
ハーバリウム印鑑の材料はこちら!

2液性レジンを使って、歯ブラシ立て・印鑑立て・ペン立て


密栓ができないような特殊な形状の容器にも、2液性レジン(固まるハーバリウム)を使用すれば、ハーバリウム風の作品を作ることができます。
使用するのはオイルではなく、2つの液体を混ぜて流し込むことで時間経過によって硬化するエポキシ樹脂というレジン材です。
硬化するまで2~3日おいておく必要がありますが、オイルが漏れることがない・出来上がりが硬くて丈夫なので割れる心配がないという安全性と、まるでクリスタルにお花を閉じ込めたような透明感のある作品を楽しめます。
ハーバリウム歯ブラシ立ての作り方はこちら!

レジンで作るアクセサリー・キーホルダー


シリコン型とレジンを使えば、より様々な形状の固まるハーバリウムを作ることができます。
また、アクセサリーのような小さめの物であれば、「UVレジン」という2分前後で硬化するより手軽なレジン材で作成することができます。
レジンアクセサリーの作り方はこちら!
ハーバリウムアクセサリー・キーホルダー材料はこちら!

インテリアに ハーバリウムランプ・キャンドル


別名ボタニカルランプとも呼ばれています。「オイルランプ」の中に花材を入れることで、炎の灯りに揺らめく花々を楽しむことができます。温かみのある揺らめく炎はリラックス効果があり、きらめく花々の癒し効果と相まって心を穏やかな気持ちにさせてくれます。
※オイルランプに入れるオイルは、ランプ専用の燃焼用リキッドをご使用ください。(決してハーバリウムオイルで代用しないでください)
ハーバリウムランプの作り方はこちら!
ハーバリウムランプの材料はこちら!

香りを楽しむ、フレグランスハーバリウム


フレグランスハーバリウム(もしくは、ハーバリウムディフューザー)とは、専用のディフューザー液の中に花材を浮かべた芳香剤です。「視覚」と「香り」、両方から癒し空間を演出してくれる新感覚インテリア。
はなどんやアソシエが開発した「ハーバリウムディフューザー」は、お花に影響が極力少ない成分で作られた揮発液(無香ベースオイル)に、お好きなアロマオイルを垂らして香り付けしていただくタイプのものです。ご自身の大好きな香りとお好みの花材を入れて、オリジナリティあふれる「ハーバリウムディフューザー」をお作りいただくことができます。
ハーバリウムディフューザーの作り方はこちら!
ハーバリウムディフューザーの材料はこちら!

まずは作りたいものを決めて、必要なものを揃えるとこから始めよう

ハーバリウムは、お花の初心者さんでも始めやすい手軽なフラワーアレンジメントです。
作りたいハーバリウムをイメージして、まずは材料を揃えてみましょう。
瓶の形や、中に入れるお花や素材を工夫したり、その配置方法を変えるだけでも色々なアレンジを作ることができます。
段階的に難しいものにもチャレンジしたくなったら、色々な花材、容器でチャンレジしてみてください。はなどんやには、いろいろなハーバリウム資材が揃っています。
世界でたった一つのオリジナルハーバリウム作りを楽しんでみてください♪

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