お花を飾る前に!~バラの水揚げの基本~

生花を飾る前に!~バラの水揚げの基本~

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その水揚げ、ちゃんと出来てますか?
はなどんやのお花を長くお楽しみ頂くためには飾る前の「きちんとした、水揚げ」が必須です!
今回は最も利用頻度の高い「バラ」の水揚げをご説明いたします。
「水揚げってなに?」という方も、
「水揚げしてるのに・・・」という方も
「水揚げしてない!」という方も、
是非一度ご覧になって頂きたいと思います!!!

【INDEX】
水揚げって何?どうして水揚げが必要なの
水揚げに用意するもの
■水揚げ方法
こんなに違う!水揚げした花・しなかった花
■湯揚げ方法(特に元気の無いお花に)
作成までに数日保管したい場合

 

水揚げって何?どうして水揚げが必要なの?

はなどんやからお送りするお花は「素材」、いわば仮眠状態です。
これはお花屋さんが市場から仕入れてきたばかりと同じ状態です。
お花屋さんが店頭に並べる前にも、必ずお花の下葉処理、水揚げを行います。
この処理を行うことでお花が仮眠状態から目覚め、よく水を吸い
生き生きとした状態になるのです。

水揚げに用意するもの

・花
・花切りハサミ(またはナイフ)
※刃をきれいに洗ってから使う。なるべく切れ味のよいもの。
・新聞紙
・バケツや花瓶(浅いもの不可。茎が下から半分以上、出来れば首元まで浸かる深さのもの)
・あれば水揚げ剤・延命剤など

水揚げ方法

 

STEP.1  下葉処理

はなどんやからお届けするバラはこのような状態です。
個体差はありますが上から下まで葉トゲはびっしり。これが素材のお花です。
まずは不要な葉、トゲを取り除く必要があります。
(トゲは残してもかまいませんが日々のお手入れ時にケガをしないよう今回は取り除きます)

花瓶に飾る想定であれば葉は上から1~2段くらい残し、他はすべて落とします。手でちぎってもOK、ハサミなどでつまんでもOK。
茎が込み合うスパイラルブーケなどの場合はすべて取り除いてしまったほうが良いです。

トゲは手で折ることもできますが、ナイフやカッターで削ぎ落とすのが一番早いです。もちろんハサミでもOKです。

左がビフォー 左がアフター これくらいは葉をとるとよいでしょう。

STEP.2 花を新聞紙で巻く

水揚げするお花は必ず新聞紙で巻きます。新聞の端に花を置き、クルクルと新聞ごと巻きます。
テープで止めたら巻きの完了です。

■花の巻き方の大事なポイント■

◎良い例 ↑↑↑

全体的にきゅっと巻き、お花はしっかりカバーされています。(お花により潰れないように注意)
上からみても新聞とお花の間に隙間がなく、ぴったりとしています。
多少首の弱ったお花も導管をまっすぐに保つことで水揚がりがよくなります。

×悪い例↑↑↑ 上から見たところ(わかりやすいようにセロファンで巻いています)

×悪い例↑↑↑ 横から見たこところ (わかりやすいようにセロファンで巻いています)

ユルユルで新聞の中で花が動いてしまいます。
首の柔らかくなってしまったお花も下を向いたままになり、導管(茎の中のお水の通り道)が真っすぐになりません。
この状態では花を巻く意味が無く、うまく水が上がらない可能性が高くなります。
水揚げがうまくいかない場合はまず巻き方を確認してみてください。

×悪い例 ↑↑↑

お花が飛び出てしまうのもNG。
また、違う種類の花や、サイズの大きく違う花を一緒に新聞で巻くのも止めましょう。
新聞の中で蒸れたり、ひっかかりや傷がつく原因になってしまいます。

STEP.3 水切り

水切りします。茎を水に沈め、その中で茎をナナメに切ります。
切断面をナナメに広くすることでよりお水を吸うことが期待できます。
下葉処理の際に茎を短く切り落としている場合でもここで一度茎を切り戻します。

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↑水切りした切り口に浸してつかいます。お花の吸水がよくなります。

STEP.4 深水につける


すぐに深い水につけます。お水の深さは茎の半分から2/3が浸かる程度深いもの。
栄養剤、延命剤はこの時のお水に入れて使ってください。
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暖房、風、直射日光は避けて涼しい場所へ置いてください。夏は適宜冷房をご利用ください。
元々が元気なお花なら2~3時間程度、少し弱っているお花なら半日程度、ダメモトで再生を試みたい花なら湯揚げ後、首元までの深さにつけて1日くらい様子をみてください。
新聞が濡れてきてしまいますが花の高さまで濡れるのでなければそのままでOKです。

こんなに違う!水揚げした花・しなかった花~花保ちの違い~

飾って2日後の様子。
左が水揚げを行ったもの、右が入荷時の状態で何もせずにお水に入れただけのもの。
水揚げの大切さがお分かりいただけましたでしょうか!
個体差はあると思いますが水揚げで、少なからず花保ちに影響がでてきます。
お花をより長くお楽しみ頂くためにも、水揚げは必ず正しい方法で行って頂きたいと思います。
これが基本の水揚げとなり、バラ以外の多くのお花に適用できる方法になります。

湯揚げ方法

次に湯揚げ方法のご紹介です。
上記の画像のように首が曲がってしまったり、花びらにハリが無くフニャフニャになってしまっているお花など、より強力に水を上げたい場合に行います。
出来る限りここまで悪化しないよう、お花に元気が無いと思ったらなるべく早くの処置が効果的です。
(あまりにひどい水下がりや、古くなった花についてはダメモトで行ってみてください。)
下葉処理、新聞を巻くまでは水揚げと同じです。

STEP.1 新聞の上から水をかける

新聞で巻いた頭の部分を折り返し、フタをしテープで巻きます。(お花に直接水がかからないように)
逆さにして、軽く流水もしくは霧吹きをかけます。
新聞自体を濡らすことで蒸散を防ぎ、水上がりを良くする狙いです。

STEP.2 切り戻し


茎はより鋭角に削ぎ、切断面を広くします。
ナイフやカッターの方が切断面が潰れずベターですが、使いにくい方はハサミでタテに割れ目をいれてください。

STEP.3 湯につける


お湯を用意してください。熱湯でなくポットのお湯程度でOKです。
お湯の中で水切りし10秒くらいすると、切り口から少し泡がでてきます。(はっきり見えない場合もあり)
茎の中に入り込んでしまった空気を熱で膨張させ外に出す効果があります。これにより水の吸い上げが良くなります。

STEP.4 深い水につける

茎の半分以上が浸かるなるべく深いお水へ移して水揚げします。水が上がるまでじっくり時間をかけます。
あれば延命剤や栄養剤も併用してください。
お湯につけた部分はあとから変色してきますが特に問題ありません。

■ 作成までに数日保管したい場合 ■

水揚げを行うことで吸水は促進されます。それは開花も促進されるということです。
お花にとって新鮮なうちに水揚げしてあげることは大変重要ですが、「花を木曜に受け取ったけど、週末に使いたい。それまではあまり咲いてほしくない」というようケースもあると思います。
そんな場合に張り切ってすぐに下葉処理、水揚げをしてしまいますと、花が一気に生命力を発揮し「咲きすぎた!」というような事態も起こりえます。。
そんな場合には下葉処理を保留し、水切りと新聞巻き状態で少し深めの水にいれる程度に留めておくのもひとつの方法です。
(これはお花が元気であることが前提です。また保管は必ず涼しい暗めの場所で。)

下葉処理・水揚げを保留して保管する場合は、毎日新聞を取り換えてお花の状態を確認してください。
水下がりしはじめていないか、腐食等が起こっていないか。
お花に少しハリが無くなってきたと感じたら、葉を落としすぐに水揚げをします。
水揚げ後はなるべく暗く涼しい場所で保管しそれ以上の開花を抑制します。
(これは、先に水揚げをして数日保管する場合でも同様。)

<個人的に過去3回、週末の婚礼で(春・秋・夏)本番ブーケを作成した際、木曜受け取りの花を、このやり方で調節しました。>

以上、少しでも長く花を楽しんでいくためにご参考になれば幸いです。

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