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「盛り」「色」「余白」、キッチンから始める花のある暮らし〜佐藤俊輔のFLOWER STYLE vol.2〜

マム(菊)のイヤープレートアレンジメント

ロイヤルコペンハーゲンが、1908年から100年以上にわたって発売している、その年の柄が書かれた飾り皿“イヤープレート”。世界中で楽しまれているこのプレートを集めていらっしゃる方も多いのではないでしょうか?デンマークの伝統的なクリスマスにまつわる光景が描かれるイヤープレートの中で、佐藤のオススメは1970年のプレート。「クリスマスローズと猫」というテーマのこの年には、可憐に咲くクリスマスローズとそれを見つめる猫が描かれている珍しい一枚です。 佐藤俊輔のフラワースタイル第二回はそんなイヤープレートのように、ついついコレクションしたくなる、お皿を使ったアレンジメントをご紹介します。 時にはシェフのように、プレートの上に花を自由に描いてみませんか?

今回のアレンジでメインに使うお花はアーティフィシャルフラワーのマム(菊)です。菊というと日本のお花というイメージがありますが、実は世界中で親しまれているお花です。日本最大の花き市場の大田市場にも輸入されたマムが出回るようになってきています。はなどんやさんでも季節によって色々な国から輸入された菊を取り扱っています。アレンジメントの制作に入る前に2017年にベトナムの菊を求めて訪ねた、ホーチミンの花市場を少しだけご紹介したいと思います。

ベトナムのマムを求めて~

子どもが描いた“お花畑”の色彩が目に飛び込んでくる。永遠に続いていくかのような花の道。ホーティキストリートを歩いていると、この国の人がいかに花を愛しているのかが分かる気がします。ホーティキストリートは、ホーチミンの中心街からタクシーで10分ほどのところにある花市場で、ハノイやメコンデルタ、ベトナム高原など国内各地から花が集まってきます。

バラ、カーネーション、マムと日本でもなじみのある花が所狭しと並びます。花の彩度が高く感じるのは、熱帯の国の雰囲気と土地の豊かさがそうさせているのかもしれません。中でもベトナムのマムは、日本の花市場で高く評価されているだけあり、高品質で色のバリエーションも豊富です。意外だったのは、グリーン(葉もの)が充実していること。ドラセナやレザーファンなどメジャーなものから、銀葉ユーカリやポリシャスなど日本でも人気の高いナチュラル系のグリーンンの品揃えも数多くありました。メインの通りから縦横無尽に小さな小道に分かれていて、まるで花の迷路のようなホーティキ市場。時間を忘れて迷路をさまよってみれば、特別な一輪との出逢いがあるかもしれません。

ベトナムでは何気ないプレゼントにも花を贈る習慣があるそうです。年に二回訪れる女性の日にはプレゼントする花を求める人で、花市場も大変な賑わいになるとのことです。花は大地に根付きその土地の人が育てるもの。どんな色、種類、大きさの花があり、どんな思いで人が買っていくのかを眺めると、その国そのものが少し垣間見える気がします。

生花×造花=セミフレッシュアレンジメント

さて、今回はそんなマムを使ったアレンジメントです。使用する、造花の花材はこちら。

左上から時計回りに、フォーコ・プレート26cmハイドランジアブーケ(モーブ)ハイドレンジアピック(ダークブルー)ロゼットマム(アンティークピンク)ミニピンポンマムピック(P)ミニピンポンマムピック(MAV)ミニピンポンマムピック(BLU)ミニボールマムバンドル(パステルオレンジ)ミニボールマムバンドル(アンティークイエロー)ボールマムバンドル(ベージュ)

生花の花材はこちら。

左から、ヒペリカム(ココ・ウノ)クリーム~白千日紅(シスター)ピンクバロータルブス(ミツバイチゴ)ミディ胡蝶蘭スイートダイアモンド(ピンク系)

生花と造花を一緒にアレンジメントする、佐藤俊輔オリジナルの「セミフレッシュアレンジメント®」。第二回は、二色のプレートアレンジメントを作ります。前回は、生花と造花をすみわけする「セパレート法」をご紹介しましたが、今回は生花をアレンジする器をあらかじめ造花で作る(もしくは飾る)、「ベース法」をご紹介します。

佐藤が選ぶMVP「ミディ胡蝶蘭スイートダイアモンド」

使用した花材の中で毎回佐藤のお気に入りのMVPを紹介するこの企画。第二回目はミディ胡蝶蘭スイートダイアモンドです。贈答用の鉢花として人気がある胡蝶蘭ですが、飾る本数や花姿を自由に楽しむことができるのは切り花ならではの特徴です。しかしながら高価な胡蝶蘭は、切り花としてお花屋さんの店先に並ぶことはあまりないので、好みの色や大きさの胡蝶蘭の切り花をお花屋さんで見つけたら、千載一遇のチャンスかもしれません。はなどんやさんでも季節によって色々な種類の胡蝶蘭を購入することができます!今回選んだ胡蝶蘭の名前についているミディとは大きさのことで、比較的小ぶり〜中くらいの大きさのものをミディと呼んでいます。このミディサイズが、自宅に飾るにも、アレンジするにもちょうどいいサイズでおススメです。また、ミディタイプは大輪のものと比べ色の種類が豊富なのも特徴です。今回のスイートダイアモンド(ピンク系)のように色が濃いものは、傷や変色も白や淡い色に比べ目立ちにくいのでお花の扱いに自信のない方でも安心です。

STEP1.造花で花器を創るように〜まずはピンクから〜

① ハイドランジアブーケ(モーブ)の茎を2〜3mm残してカットする。

② カットした花をグルーガンでプレートに付けていく。茎の方にグルーを付けると綺麗に仕上がります。

③ アナログ時計の2:30〜6:30、9:30〜11:30の場所にボリュームを持たせると、美しいアシンメトリーに仕上がります。

④ ロゼットマム(アンティークピンク)を同じようにカットする。

⑤ 2:30〜6:30によりボリュームが出るように数を調整して付けます。

⑥ ミニピンポンマムピック(P)、ミニピンポンマムピック(MAV)を同じように付ける。これらの比較的小さな花材は、アシンメトリーのバランスを多少崩しても大丈夫です。自由に付けましょう。これで造花ベースの仕込みは完了です。

STEP2.ブルーのベース作り

① ボールマムハンドル(ベージュ)を3つ同じようにカットして付ける。こちらはアシンメトリーではなく、綺麗な円になるように花材をまんべんなく付けていく。

② ミニピンポンマムピック(BLU)を間に3つ並べる。

③ ミニボールマムバンドル(パステルオレンジ)、ミニボールマムバンドル(アンティークイエロー)も同じように3つずつ並べて付ける。

④ハイドレンジアピック(ダークブルー)を付ける。基本的には円のバランスを崩さないようにまんべんなくつけますが、ハイドレンジアは少し円からはみ出して付けたりして遊びの要素を入れてもOK。

STEP.3生花を添えてセミフレッシュに仕上げる

① プレートに水を注ぐ

② バロータを茎1〜2cm残してカットして並べる。

③ ヒペリカム(ココ・ウノ)、千日紅(シスター)を同じようにカットし、水が茎につくようにまんべんなく並べてブルーが完成。

④ ピンクの方も同じように、ルブス(ミツバイチゴ)を5時〜10時の場所に飾る。

⑤ 続いてミディ胡蝶蘭を2:30〜6:30、9:30〜11:30の順にボリュームが出るように、数を調整し並べる。

”花の器”に生花をあしらう

いかがでしょうか?生花をいける花器を造花で作る、もしくは飾り付けると華やかさが倍増します。水と相性がいいのは生花だけではありません。造花の花びらも水に浸ると、色が濃くなり透明感も出て独特の質感を楽しめます。造花にも水という自由な感覚を楽しめるのも「セミフレッシュアレンジメント」の魅力の一つです。

造花とプレートが一体になっているので、通常の花器の取扱いと同じように水換えを行えます。グルーガンで接着すると時間の経過で接着部分が綺麗にはがれるので、使用後造花を外せばプレートを食器や花器として再び利用することができます。逆にしっかりと長い期間接着したい場合は、アクアグルーフローラルアドヒーシブチューブタイプウルトラ多用途、などの使用をオススメします。

今回飾った生花の蘭を造花の蘭に変えれば、イヤープレートとして立てかけて飾ることもできます。オススメの造花の蘭はこちら!
アスカ/コチョウラン×8ピンクYDM/コチョウラングリーンラベンダー

「盛り」「色」「余白」

「盛り」「色」「余白」。これらは料理の盛りつけに重要とされる三大要素と言われています。お花のアレンジに絶対に守らなくてはならない決まりはありませんが、綺麗に見せるエッセンスは時代時代で存在するように思います。時にはシェフのように花器を食器に持ち替えて、盛りつけの三大要素を自由に取り入れてみれば、いつもと違うアレンジが出来上がるかもしれません。

大盛りが好きな人は、お皿に高く盛りつけて―
季節の彩りを楽しむなら、おもいっきりカラフルに―
エレガントなディナーの時間を過ごすなら、大きめのお皿に少しだけ飾りつけて―

キッチンからはじめる花のある暮らし「佐藤俊輔のFLWOER STYLE」次回もお楽しみに!

こちらの作品で使った材料はこちら

佐藤俊輔のインスタグラムでは今回のオフショットなども掲載しています。

この記事を書いた人

フラワーデザイナー 佐藤俊輔
2014年、モナコ国際親善作品展国内選考会で特別賞を受賞。
2017年より「女性自身」にて季節のアレンジメントを連載。
テレビ、ラジオ出演のほか百貨店の装飾など幅広く活躍中。
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