直径30cmの花束からもう一度はじめる花のある暮らし~佐藤俊輔のFLOWER STYLE vol.1~

かつてお花屋さんを夢見たあなたへ

こんにちはフラワーデザイナーの佐藤俊輔です。
みなさんが子供の頃なりたかった職業は何ですか?
第一生命保険株式会社が今年発表した第30回「大人になったらなりたいもの」ランキングトップ10。
お花屋さんはいったい何位でしょうか? 答えは…ランク外。
1989年以来26年間トップ10入りをはたしてきたお花屋さんは、2014年を最後にトップ10入りを果たさなくなっています。

逆にいえば、お花屋さんが常に上位にランクインしていた頃、子供だったみなさんは、一度はお花屋さんになることを夢みた可能性が高いといえるのではないでしょうか?

そんなかつてお花屋さんを夢見たあなたへおくる「佐藤俊輔のFLOWER STYLE」
もう一度、花のある暮らしを始めるためのあれこれを詰め込んだレシピをお届けしていきます。

「美しい花をめでながら、その背後にあるストーリーにも思いを馳せる―」
大人になった今だからできる花のある暮らしを、あなたらしく楽しんでみましょう。

指先だけで仕入れる花

今やネットで手に入らないものはないといわれる時代。
生花のインターネット通販は、難しいのでは?と思われてる方も多いと思います。

そこで、フラワーデザイナー佐藤俊輔が実際に“はなどんやアソシエ”で注文してみました!
今回はそのレポートと佐藤俊輔オリジナルのクリスマスブーケレシピをお届けします。

ネットで注文した花がはなどんやアソシエから土曜日の午前中に届きました。
金曜日の市場で取引された花が、土曜日の午前中に自宅に届くのはとっても有難いです。

段ボールを空けてみるとこんな感じになっています。
お花の状態はとてもよく新鮮です。
新聞紙やビニールで花弁が包まれているので傷もつかずに安心です。
一緒に頼んだ造花や資材は、二個口で別な段ボールに入ってきたり、同梱の場合もきちんと梱包されて届きますので、生花を傷つける心配もありません。

注目すべきはここ、保水です!
お花屋さんで花束やアレンジメントを配送する場合、保水は濡れティッシュやジェル、給水スポンジが一般的ですが、はなどんやアソシエはなんと水に入っています!
これならジェルや濡れティッシュでは水分不足な花や、給水スポンジと相性が悪い花などの注文も安心です。

花屋さんも意外と知らない!?豆知識

何気なく使用している給水スポンジですが、相性が悪いお花があるのを御存知ですか?
給水スポンジは一定の硬さがありますので、ガーベラなどの茎の柔らかい花を挿すと茎がつぶれてしまう可能性があります。

また給水スポンジは基本的に酸性なので酸性の植物と相性がよくアルカリ性の植物とは相性が悪いといわれています。

ちなみにバラは茎が固く酸性なので相性がよく、茎が柔らかくアルカリ性のスイートピーやチューリップは相性が悪いと言えます。
(給水スポンジの種類や花の品種によって当てはまらない場合もあります)

生花×造花=セミフレッシュアレンジメント

◇生花の材料
左からロータスブリムストーンセロシア蕾ガーベラスカビオサユーカリ(ポリアンセモス)チョコレートコスモスロシアンオリーブ

◇造花やドライの材料
左からベリーブランチ(ダークオレンジ)ペイントペッパーベリー(ゴールデンホワイト)ハイドレンジア(ダークブルー)サンキライリースハイドレンジア(パープル)ペイントペッパーベリー(シルバー)クリスマスローズミックスボールオーナメントミックスボール30mm

そう、生花と造花(ドライなど含む)を一緒にアレンジメントするのが、佐藤俊輔オリジナルの「セミフレッシュアレンジメント」。

今回は、これらの花材を使ってキャスケードブーケを作ります。
生花に造花を組み合わせる方法はいくつかありますが、今回ご紹介するのは生花と造花をすみわけしてアレンジする「セパレート法」。

ではいよいよアレンジメント開始です。

佐藤が選ぶMVP「蕾ガーベラ マゼマゼツボミMIX アドアーフロカ」


使用した花材の中で毎回佐藤のお気に入りのMVPを紹介するこの企画。
第一回目は蕾ガーベラです。
名前の通り蕾の状態で色々な色がミックスされているガーベラです。
市場などでも蕾の状態で出荷されるガーベラは珍しく、仲卸に並んだとしてもすぐ売れ切れてしまう可能性が高いです。

「子供っぽい」「安価」といったイメージが根強いガーベラですが、蕾の状態だと中心に花弁が集まって色が濃くなり、大人っぽくシックなイメージになります。
なにより時間がたつときちんと花が開いてくるのがポイント。
時間の経過で変化する素敵なアレンジが作れますよ♪

STEP1.長く垂れ下がるキャスケード部分を造花で


① 分解したサンキライリースを、茶色のフローラルテープでべリーにつけていきます。


② サンキライにオーナメントを通します。


③サンキライの先や節を利用して、茎をとって頭だけにした造花をグルーで付けます。

■POINT ベリーの茎にワイヤが入っているので自由自在に形を変えられます。

STEP2.スパイラルテクニックで生花を束ねる

① 上部10cm程度を残し、下の花や葉を処分する

② ユーカリにワイヤでペッパーベリーをあらかじめ取り付ける

③ すべてをスパイラルテクニックで束ねて麻ヒモで縛る

■POINT 茎がない花材もワイヤであらかじめ葉物につけておけば、生花と一緒に束ねられます

※ さらっと紹介しているスパイラルテクニックですが、フラワーアレンジメントの基本であり奥が深いテクニック。
お教室などで役に立つ誰でも簡単にできるスパイラルテクニックはまた次回以降に紹介します、ぜひお楽しみに!

STEP3.花束とキャスケード部分をドッキング

① 麻ヒモで結んだ箇所にベリーの茎またはサンキライの先をひっかける

② 垂れたキャスケードを花束ぐるりと一周させて、残りを自然に垂らしてキャスケードブーケの形に整える

■POINT ベリーを長めに垂らせばキャスケードに、短めに垂らせばティアドロップ風に!様々な形のブーケを一つで楽しめます!

棲み分けて寄り添う、生花と造花

いかがでしょうか?どこからが生花でどこからが造花なのかが分からなくなれば成功です。
生花のみずみずしさと、生花にはないゴールドなどのカラーリングが可能な造花、このお互いのいいとこどりができるのが「セミフレッシュアレンジメント」

今回は「セパレート法」で作っていますので、生花で作った花束部分を通常と同じように水が入った花瓶につけて、造花で作ったキャスケード部分を花瓶の外に垂らせばOK。
生花の茎部分に、造花の茎やワイヤが出ていないので、水替えや切り戻しも生花の花束同様、通常の花バサミで処理できます。

こちらの作品で使った材料はこちら

山手線の内側34個分

ここ40年間で首都圏において減少した緑地の面積です。
いつの日か、子供たちがお花屋さんを夢みなくなったのは、街に緑や花が少なくなったからかもしれません。

あの頃と比べて、あなたの暮らしのみどりの面積は増加していますか?
すぐにお花を枯らしてしまうのならば、造花からはじめてもいい。
造花じゃ味気がないなら、アロマやドライに触れてみるのもいい。

直径30cmの花束からもう一度はじめる花のある暮らし「佐藤俊輔のFLOWER STYLE」次回もお楽しみに!

佐藤俊輔のインスタグラムでは今回のオフショットなども掲載しています。

この記事を書いた人

フラワーデザイナー 佐藤俊輔
2014年、モナコ国際親善作品展国内選考会で特別賞を受賞。
2017年より「女性自身」にて季節のアレンジメントを連載。
テレビ、ラジオ出演のほか百貨店の装飾など幅広く活躍中。
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